え?金曜日ですって??

信じられない……っ!!!
週末は春の嵐、からの寒さが戻る日々らしいですね……。
まさに、三寒四温。
とはいえ、お休みはやっぱり心躍るあなたに、おすすめしたい展示がこちら。
ポンペイ展
4月3日(日)まで、上野公園内の「東京国立博物館(平成館)」で開催中の特別展「ポンペイ」。

今後、京都・宮城・福岡にも巡回予定ですよ!

私、歴史には疎いのですが…テレビ番組などで目にするたびに、心惹かれて仕方なかったのが、このポンペイ。
起源後79年、イタリア・ナポリにあるヴェスヴィオ山の噴火によって、一晩にして火山灰などにより埋まってしまったと言われている街です。

降り注ぐ火山灰や噴石で建物などに下敷きになるなど動けなくなった人々は、翌日火砕流に飲み込まれ…そのまま朽ち果て空洞になった人型に、のちに発掘部隊が石膏を流しいれ当時の人々の様子をそのまま伝えてくれるあの像を、目にしたことがある人は多いのではないでしょうか。
残酷でありながら、「一晩にして消えてしまった街」というどことなくドラマチックな響きや、まるでタイムカプセルのように次々発掘される街の様子がず~っと気になっていたんですよね。
手帳にも書き込んで楽しみにしていた展示だったので、先日こちらでもご紹介した「フェルメール展」とはしごして鑑賞してきました!

なんとなんと、写真撮影も自由!
そこにいた。
さて、中に入ってみていきなりワクワクさせられた(不謹慎?)のが、その見せ方。
真っ暗な壁には、溶岩を思わせる赤い光。

そして、大画面でありふれた1日を送るポンペイの人々を噴火が襲う、まさにその瞬間が映像で再現されています。

主催に「NHK」も含まれているだけあって、そのクオリティも高い!
あぁ、悲劇がここから始まるのか…そう思い次の展示室へと足を踏み入れると・・・いい意味でそんな予感をひっくり返されました!

起源後79年といえば、日本は弥生時代。農耕・定住…という文化がようやく定着する時代に、なんとポンペイではもう水道が整備されていたんです。

今回の展示では、清廉な部分が多くみられ、フィーチャーされていませんでしたが、実はかなり「子どもは見ちゃダメ!」的なお商売や文化が発達していたことでも有名な街なんだとか…。
奴隷制度もあったものの、その身分は生涯固定されたものでもなく一定の流動性があったり、部屋を賃貸してお金を得る女性がいたりと…かなり先進的!

――歴史や遺産の展示って、堅苦しくて、「よくわかんないけど、こちら、価値がおありなものなんでしょう?」とどこかのテレビショッピングのMCのような脳内ナレーションを流しながら見ることも多かったのですが、このポンペイ展は「へ~!へ~!!」の連続でした。
美しい細工が施されたイヤリングやネックレスもあって、ポンペイの女性たちも私たちと一緒だったのね♡なんて思いを重ねてみたり。

これまでは街が消えたその日に目を向けていましたが、まさに展示のコピーそのものの「そこにいた」人々を感じる素晴らしい内容!
なんだかね、人の終わりの瞬間って「死」なので、その瞬間に目を向けると「悲劇」とラベリングしてしまいがちだけど…物事が終わりを迎えるまでの道程を捉えなおした時、こんなにも世界は輝くのか!と改めて考えさせられました。
ポンペイの街にタイムトリップ
さて。
今回の展示は2室に分かれてたっぷりその世界を堪能させてくれます。

当時の生活を覗く前半に対し、後半はもはや街歩き!

大豪邸で有名だったファウヌス家のから発掘された、秘宝と言われる壁画のレプリカや、「悲劇詩人の家」と呼ばれる家の一角を模した原寸大(おそらく)の展示など…「そこにいた」から、私たち自身が「そこにいる」体験をさせてくれます。

私、全然知らなかったのですが…ポンペイ遺跡って、観光できるんですね…!
しかもどうやら、私の母は、現地に行ったことがあるのだとか。しかもイタリアの中で一番面白かったらしい……私も行きたい!!

叶うように、手帳の「やりたいことリスト」に書き足すことが決定。
おしまいに
いや~、本当にワクワクさせられた、この「ポンペイ展」。
HPには子ども向けの「ジュニアガイド」を用意してくれていますよ!

子どもたちも私の話を聞いて「行ってみたい!」と言っていたので、
その前にこのガイドを発見できてよかった!
ポイントが超コンパクトにわかりやすくまとまっているので、大人も一読して臨むと理解度が全然違うはず。

平日の昼間でしたが、おじさまおばさま(あ、わたしもおばさまだけど…)を中心に、予想より混雑していました。春休み、会期末、桜…となると、もっと混まないわけがない!
興味がある方はお早めに…。(そして、関西・東北・九州の方は、お楽しみに!)